更年期障害について

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■更年期とは?■


閉経の前後約10年間を言います。日本人の閉経年齢の平均は50歳と言われていますので、45歳から55歳くらいまでが、一般に更年期と言われる時期です。人により、閉経年齢には差がありますので、(早い人で40歳くらい、かなりまれに30代で閉経する人も。遅い人で50代後半)当然、更年期もそれぞれです。


■どんな症状があるのでしょうか?■

更年期の女性の75%くらいに何らかの症状が現れ、そのうち20〜30%は、重い症状が現れます。

<主な症状>


のぼせ、ほてり、冷え、動悸、息切れめまい、発汗、頻尿、頭痛、性交痛膣の乾燥感、入浴時や排尿時に膣や陰部がしみる、憂うつ、イライラ、不眠、やる気がなくなる、物忘れなど。

*加齢とともに、骨粗鬆症、動脈硬化といった症状も出てきます。


■なぜ起こるのでしょう?■

原因その1 女性ホルモンの分泌低下

この時期は、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌が急激に減少します。そのため、女性ホルモンが今まで果たしていた役割も減少してしまうのです。

前ページでもお話しましたが、女性ホルモンであるエストロゲンは、肌や髪をキレイにする、気分を明るく爽快にする、精神を安定させるなどの他に骨を丈夫にする、血管を強くする、自律神経を安定させるといった働きもあるのです。

これらの働きが減少してしまうため、上記のような症状が出るのです。

原因その2 ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンの分泌が、急激に低下することにより、ホルモンバランスに乱れが生じます。

エストロゲンは、視床下部の命令により分泌されます。視床下部は、血中のエストロゲン濃度が足りているかチェックを行い、少ないと性腺刺激ホルモンと呼ばれるホルモンを出し、これの働きによりエストロゲンを分泌させるのです。しかし、卵巣は機能が低下しているため、エストロゲンを分泌できません。そして、性腺刺激ホルモンを出し続けます。こうして、ホルモンバランスに乱れが生じるのです。

女性ホルモンの分泌にかかりきりになっている、視床下部は他の仕事がおろそかになりがちになります。視床下部が行っている仕事の代表的なものが、自律神経の調整なのです。このため、自律神経失調症にみられる、不定愁訴や憂うつ、イライラ、不眠などといった精神的な症状が現れるのです。

原因その3 ストレス

この時期は、ライフスタイルの上でストレスのたまりやすい時期でもあります。子供が大きくなり就職、結婚などで親の手を離れることからくる孤独感、親の介護問題、新しい生きがいが見つけられないなど・・・。

このようなことが重なり、更年期の症状が引き起こされるものとされています。


■治療は?■

<ホルモン補充療法> 

どんな治療法?

女性ホルモンを補うために、ホルモン剤を投与する治療法です。ほてり、のぼせ、発汗頻尿等の症状に特に効果的です。

副作用は?

(子宮体癌) エストロゲンの他に、プロゲステロンを併用することで防止できます。
(乳癌) 長期(5年以上)にわたる服用で、乳がんにかかる率が若干増加するようです。
(その他) 頭痛、悪心、嘔吐 など。

<その他の薬物療法>

漢方薬、精神症状が強い人では、安定剤を使用することもあります。

<精神療法>

メンタル面のケアをします。


■更年期の過ごし方■


更年期は、誰もが通過しなければならない道です。ホルモン分泌のない状態に慣れるまでの時期です。人によっては、心身ともに辛い症状が出ることもありますが、いつかは必ず治まる症状です。まず、ここを理解しましょう。

更年期は、第二の人生の始まりとも言えます。生殖活動の時期が終わっても、長い人生の道のりがあるのは人間だけなのです。より快適な毎日を過ごしていけるよう、こんなことを心がけてみましょう。

・パートナーや家族、周囲の理解を得られるようにしましょう。
・辛いと感じたら、無理せず医療機関を受診しましょう。
・ストレスをためないようにしましょう。
・規則正しい生活を心がけましょう。
・適度な運動をしましょう。
・熱中できる趣味を見つけましょう。
・前向きに考えるクセをつけましょう。


■イソフラボンのパワー■


大豆に含まれる、イソフラボンという成分が女性ホルモンによく似た働きをするとして、ひそかに注目されています。女性ホルモンを補う効果があるそうです。


■こんな症状に注意■


うつ病や神経症などは、更年期障害と良く似ているため、見落とされがちになります。症状があまりにもひどく、日常生活に支障をきたしているなどの場合、精神科や心療内科を受診することをおすすめします。

<うつ病の症状>

・今まで好きだったことにも興味が持てない。
・何事にもやる気がおきない。
・将来に希望が持てない
・著しい不安。
・楽しみがない。
・食欲の低下。
・集中力の低下。
・記憶力の低下。
・不眠。

<神経症の症状>

●不安神経症
漠然とした強い不安感、喉がつかえる感じ、憂うつ、落ち込み、無気力 など。

●強迫神経症
数字や縁起などに対する強いこだわり、ばかばかしいと思いつつもやめられない(確認、手洗い、ものを捨てられないなど)強迫観念(例えば4という数字が恐ろしく、4という数字にからむことなどに対し異常に恐れるなど)

●恐怖症
あるものや事柄に対する異常な恐怖感。嘔吐恐怖・不潔恐怖・乗り物恐怖・閉所恐怖・対人恐怖・雑念恐怖など。


■精神疾患を持つ人と、更年期障害■


もともと精神疾患を持っていた人が更年期にさしかかると、症状がひどくなることが考えられます。精神疾患を抱えている人、または過去に精神疾患の経験がある人はこの点もふまえた治療が必要ではないかと思われます。

精神疾患で治療中の人は、自分が更年期にさしかかっていないかを知る必要があると思われます。そして、思い当たるならば主治医に相談する、婦人科を受診するなどしてみるとよいでしょう。

同じ、精神疾患でもその人の年齢により背景となるものが異なってきます。更年期にさしかかっている人は、今は更年期なのだから症状がひどくても仕方ないと考えましょう。

しかし、素人判断で、更年期によるものと決めつけるのは良くありません。いつもと違うなと感じたら、医師に報告することをおすすめします。


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