対人恐怖について

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「対人恐怖」は、程度の差こそあれ、悩んでいる方が数多く存在する症状のひとつではないでしょうか?

また、この「対人恐怖」のために最近よく耳にする「ひきこもり」という状態に陥っている人も少なくありません。しかし、これだけ悩んでいる方が多いにも関わらず、「対人恐怖」についての情報が、ウェブ上で検索しても、まだまだ少ないように感じます。そこで、今回の特集記事は、「対人恐怖」というものに、いろいろな点から焦点を当てていきたいと思います。

「対人恐怖」という名称は、恐怖症の中の「恐怖の対象」のひとつとしてあげらるものですが、最近は「対人恐怖」という名称がひとつの病名としてとらえられていることも多いようです。

「対人恐怖」というと、どこか漠然としていて、ピンとこない感じがします。「対人恐怖」のひとつとして、社会不安と呼ばれるものがあります。社会生活を送る上で必要な行動や作業に対し、異常な恐怖・不安をおぼえるものです。そのため、社会生活が苦しくなったり、その苦しさから逃れるため、社会から逃げてしまう(回避行動といいます)といった状態になります。そして、人におびえ、「ひきこもり」となってしまうケースもあるでしょう。


■対人恐怖とは?■

対人交流、社会的な場面に対して恐れを感じる。人との接触がうまくできず、他人に対して自分を出すことができない、コミュニケーションの取り方がわからないなどで、他人との接触が多い場面や行動を避けるようになる場合も少なからずある。


■対人恐怖の主なもの■

会食恐怖 

他人と食事をすることに恐怖を感じるものです。会社での昼食、接待等の会食、レストランなどでの外食時など、他人に見られていることに緊張し、吐き気がしたり食べ物が喉を通らなくなる。

視線恐怖

「他人に視線を向けられることの恐怖」と、「自分の視線が気になる」ことの二種類があります。

・他人の視線が怖い* 常に他人から見られているのではないか、自分の取る行動をじっと見られているのではないかと恐れる。

・自分の視線が気になる*自分の向けた視線が、人に嫌な印象を与えているのではないか、にらんでいないか、等を異常に気にして、人と目を合わせられなくなる。

赤面恐怖

人前で、自分の顔が赤くなるのを異常に恐れる。そのため、緊張するような場面で常に自分の顔が赤くなっていないか気にする、人前に出るのか怖くなる。

人前で話しをすることに恐れを感じる

会社の会議、会合、スピーチ等、大勢の人の前で話しをする場面に対し、異常な恐怖感を感じる。

他人と接することに恐怖を感じる

他人と何を話してよいのかわからない、どのようにコミュニケーションを取ったらよいのかわからない、極度な緊張。

その他

目上の人と接することを恐れる、人に見られて字を書くと手が震える、電話がこわい、自分の顔のこわばりが気になる。


■対人恐怖に伴う、身体的症状■

主に恐怖による緊張のために、交感神経が優位に働くために起こる。

動悸・めまい・吐き気・喉つかえ(喉がつまる感じ)・体や声が震える・筋緊張・息がつまる感じ・息切れ頻尿・口渇など。


■恐怖の原因■

上にあげたような恐怖の症状というのは、多かれ少なかれ人間ならば誰しもが抱く心情だと思います。結婚式のスピーチで、緊張のあまりどもってしまったり、誰かに見られながら何かしなければならないのは、苦痛に感じます。あまり慣れていない人と話す時は、何を話そうか?と考えながら話すものです。

大抵の人は、このような場面は好きではないのです。しかし、それ程の苦痛を感じることもなく、やりすごすことのできる人と、恐怖に怯え、悩み苦しみながら暮らしている人の違いは何でしょうか?

それは、考え方に大きな問題点があるのです。このような場面は誰でも嫌なのです。しかし、恐怖症の人は、この恐怖を全て取り除きたい、この悩みさえなければ・・・と考えています。しかし、それは人間である限り不可能です。

また、恐怖症の人の心理状態として、人前で恥をかいてはならない、スムーズに話しができなければならない、他人におかしな人だと思われてはいけない、うまくやらなくてはいけないという心理が働いています。これらは、自分は完全でなければいけない、万能でなければいけないという完全欲の現れでもあります。恐怖症に限らず、心の病になる人はどこか完璧主義なところがあるのではないでしょうか?

恐怖症の人は、勉学優秀な人が多く見られます。何かのきっかけで失敗し、プライドを傷付けられたり、恥をかいたりしたことにより、優秀であるはずの自分に自信を失います。また、「こんなことは許されない、自分は万能でなければならない」という完全欲に支配され、それが満たされないことろから葛藤し、やがて人が怖くなる、ということも考察できます。


■近代日本に潜む闇■

近年学歴社会が進んだことにより、子供の遊ぶ時間が減っているというのも原因のひとつにあるように思います。ここで、子供たちは、人間の優劣をテストの点数で判断するようになっています。

勉強をする事で、点数が上がり、人より優越感を味わえる。自分は勉強ができるからすごい!何でもできるような錯覚にとらわれていきます。

ところが月日が流れ、成長していく過程で、その錯覚に気づいてしまうことになるのです。

昔の子供たちは、学校が終わると暗くなるまで、遊んだものでした。遊びは小さな社会であり、遊びを通して人間関係や社交性を養います。

しかし、ただひたすらに勉強ばかりをやって来た結果、机上の知識はあっても社会生活に適応できずにふとしたつまずきで、挫折してしまう人が多いようです。


■親の役割■

勉強ばかりを優先し、みんなと遊ぶことができない環境。子供のことはすべて親が決めてしまい、親の言いなりにしか動けない子供、そんな光景が現代社会ではしばしば見られます。このような背景が、対人恐怖を作り出しているのかもしれません。


■治療■

薬物療法、森田療法、行動療法、カウンセリングなどが主体です。根本的な部分を治す意味で、森田療法は非常に有効であると思います。また、行動療法も有効です。

対人恐怖の場合、自分やものに対する恐怖心というより「人や人が絡む場面」が困難であることが多いので、行動のプログラムを組む必要があると思われます。医師などの指導のもとで行うのが良いでしょう。




*このコンテンツの内容と、写真の人物は関係ありません。


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