まいの闘病日記(第10回)


■第10回■  はじめの一歩


 

私の行動療法が始まりました。もっとも、この行動療法は当時「とりあえず、何かしないと何も動き出さないだろう」という漠然とした意識のもとに行われていたものです。後から考えてみるとこれが行動療法になっていたようです。

私はまず、家の中で自分にできる範囲のお手伝いを始めてみました。掃除をしたり、ごみを捨てに行ったり、ごちゃごちゃになっていた納戸の整理をしてみたり・・・案外動いてしまうと平気なものだなと思いました。

そして、庭の散歩からはじまり、徐々に距離をのばしてゆきました。1月頃から始まったこの行動療法も、3月頃には電車に乗って街まで行くことに何とか成功しました。

行動療法の開始と時期を同じくして、私はもう一度精神科の病院に行ってみようと考えました。
精神的にいっぱいいっぱいになっていた私が最後にたどりついたのは、地元の精神病院でした。

地元ということで避けていたのですが、私には車で数分というその病院しか行くところがありませんでした。今まで、あまりいい医師に当たったことのない私でしたが、とても感じの良い、優しい先生でした。

「必ず良くなりますから、大丈夫ですよ。」

そうおっしゃってくださった先生の言葉にどれだけほっとさせられたことでしょう。

そして、この後復職への苦難の道のりが待ち受けていたのです。またひとつ、高い高い壁が立ちはだかっていました。

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