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PTSD 心的外傷後ストレス障害|カウンセリング/相談/悩み
 Post Traumatic stress Disorder

このたびの東日本大震災におきまして、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

はじめに

PTSD イメージ

2011年3月11日14:46分頃に三陸沖を震源とする大地震が発生し、甚大なる被害をもたらしました。また近年、多くの研究者達の間で「東海地方」、「南関東」において大規模な地震が発生すると予想されています。

特に大都会東京においては、大都市の様々な構造により、阪神淡路大震災をはるかにしのぐ被害がもたらされるとされています。

震災によりもたらされる被害予想は、多角的な視点から様々なデータが出されています。こうした物理的被害の他に、とても重要な被害が発生してきます。

それは震災を体験する私たち人間の心なのです。その代表ともいえるのが、PTSD(心的外傷後ストレス障害)ではないでしょうか?数多くの悩みの相談が寄せられています。

PTSDにならなかったとしても震災後の人々の心は大きなストレス状態にさらされます。東日本大震災、阪神大震災や三原山の噴火後はマスコミなどでも、心について取り上げられるようになりました。また、大きな鉄道事故後、カウンセリングを受けさせるために、鉄道会社はカウンセリングのための手配をしました。

私たちはいつ何時、災害や事故に遭遇するかわかりません。今回はこういった出来事が起こる前に、心に傷を負うとどうなるのか、どうすればよいのか?また、身の周りの人が遭遇したら・・・などの視点からストレスによる心の傷について、主に震災に焦点を当てて考えて行きたいと思います。

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災害がもたらす物理的・二次的な被害

・ガスコンロ、暖房器具などの使用による火災
・一般道路、高速道路が崩壊し、交通事故やガス爆発が起こる→火災
・電車の脱線事故、交通機関のストップ
・家屋の倒壊
・ビルの倒壊によるガラスやビル内の物品、看板などの落下
・ライフライン(電気、ガス、水道のストップ)
・一般電話、携帯電話の通話困難
・地下街などの多くの人が逃げようと出入り口に殺到する→圧死事故

・家を失った人、帰宅難民になった人、危険区域にいる人の避難所生活
・津波・死者の発生(家族・親しい人を失う)
・火災の拡大
・原子力発電所事故による放射能漏洩
・死者・負傷者が続出
・衣類、食物の不足
・放射能汚染による風評被害
・暑さ、寒さ
・生活レベルの低下(風呂やトイレなど)
・情報網のストップ、混乱
・医療機関の混乱
・消防、救急隊の混乱・悲惨な光景を目にする

       ↓
上記のほとんどが、ストレッサー(ストレス因子)となります。そして多くのストレス反応や、PTSDを引き起こします。震災を体験するとイライラしやすく、なげやりになったりする傾向があります。こうした背景から、震災後にレイプや窃盗事件なども起こうる一つの引き金となるかもしれません。
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災害がもたらす心への影響(PTSDのおもな症状)


災害・事故・犯罪・テロなどを体験する、又は目の当たりにする、家族が被害に遭う。
    ↓
生死に直面する、大けがをする、恐怖を体験する、大きな悩みが発生
(強い精神的衝撃)
    ↓
こうした体験による精神的な後遺症です。このような心的外傷(心の傷)をトラウマといいます。

@再体験
原因となった出来事が、フラッシュバックによって思い出されたり、夢に繰り返し登場します。
また、出来事を思い出した時に動悸がしたり、冷や汗をかくといった身体症状も現れます。

A回避
原因となった出来事について、考える事や、感情が沸き起こるのを避けようとする状態。
出来事について話そうとしない。また、出来事の一部を思い出せなくなる事もあります。

B覚醒昂進症状(かくせいこうしんしょうじょう)
睡眠障害、イライラしがち、怒りっぽい、集中困難、過度に警戒心を抱く、刺激に対する過剰反応。

このような症状が1ヶ月以上続くとPTSDと診断されます。


-成人の場合-

・イライラしやすい
・睡眠障害
・気持ちが投げやりになり、生活が乱れる
・出来事に遭遇した時の夢を繰り返し見る
・出来事に遭遇した時の光景が何度もよみがえり、頭に浮かぶ

多くの人は自然に回復していきますが、時間がかかることもあります。
そして一部の人はPTSDを引き起こします。


-子供たちの場合-思春期 子供イメージ

●幼児期●
・以前よりも甘える
・母親の側を離れない
・1人でトイレに行けないなどの赤ちゃんがえり

●学童期●
・無気力になる
・イライラしやすく、乱暴な行動が見られる
・引きこもる

●思春期●
・不登校
・非行に走る
・乱暴な行動
 
その他、急性ストレス障害(ASD)

出来事の体験直後に、強いストレス反応が起こる事があります。PTSDの3大症状に加えて、解離性症状(感覚や感情の麻痺、現実感がなくなるなど)が現れることがあります。
特に、子供の場合は、誰にも相談できずにストレスにさらされ続けるケースもあります。
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PTSDになりやすい人  

 

同じ体験をしたからといって、全ての人がPTSDになるわけではありません。体験した外傷の量的・質的なものもありますが、PTSDになりやすい人の傾向はあるようです。

・性格傾向 内向的・神経症的性格傾向(神経過敏、不安が強い、完全主義など)

・生育期の環境に問題がある親との別離・虐待を受けていた・生活の貧困など

・過去にも外傷体験をしている


ストレスに強い人・弱い人


PTSDは、外傷後ストレス障害と訳されるように、文字通りストレスに大きな関係性があります。

ストレスに対する耐性(処理能力)が強い人が、ストレスに強い人であり、一方、耐性(処理能力)に弱い人が、ストレスに弱い人です。ストレスに弱い人は、生育環境に問題がある人が比較的多い傾向にあります。しかし、過去を取り戻す事は不可能ですし、過去にしがみついて恨んだりしても、良い方向には向きません。神経症的性格傾向が強い人、ストレスに弱いと思う人は、この機会に自分を見つめ直してみるとよいのではないでしょうか?また、日頃の生活習慣や、生き方もストレス耐性に関係しています。

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PTSDを発症したら 

 
  

被災後の精神的苦痛(PTSDの症状)が1ヶ月以上続くようであれば、PTSDの発症が考えられるでしょう。しかし、その症状のひとつである回避や、「苦痛があっても当然」と考える事から、自ら進んで治療を受ける人はまれであると考えられます。

この時重要なのが、周囲の人達の働きかけなのではないでしょうか?この働きかけは、単に「治療を受けなさい」と勧めるだけでは、おそらく難しいでしょう。本人は、前述したような心理状態にあるため、容易には受け入れない事も考えられます。精神科の領域である事も大きいでしょう。

出来事に関する刺激や、そのような場面を避けていると、安心感を生んだり、不安感が減少します。

そして、回避行動を増加させます。しかし、出来事に関する刺激を受けたり、そのような場面に直面した時の恐怖心は持続され続ける事になるのです。

数年前、常盤○子さんが、暴行を受けた主人公役で出演した、テレビドラマ「真昼の月」でもこのような心理が描写されていました。「真昼の月」というタイトルは、トラウマの象徴だったようです。

月は真昼でも出ていますが、実際には見えません。トラウマも真昼の月と同じで、一見何事もなかったように見えても、確かに存在しているのです。このような目に見えない心の傷を見逃す事なく、心のケアの大切さを時間をかけて行なっていく事が大切なのではないでしょうか?誰かに悩みを打ち明ける、相談できる環境が重要です。

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PTSDを予防・回避するために 

 
  

PTSDにならないための完全な予防策というものはおそらくないでしょう。ただ、予想されるストレスに対して事前に準備しておく事が可能な場合もあります。また、PTSDになりやすい性格傾向があります。

自分はなりやすいタイプなのか、ストレスに弱いタイプかなどを知り、場合によっては考え方や生き方を見直してみるのも良いかもしれません。自己を知る事は、PTSDだけでなく、他の心の病を予防するためにも必要な事だと思います。

 
事前に準備できること


・災害により、不足されると思われる物資を確保し(買占めではない)、まとめておく。
・災害が起きたことを想定し、自分なりに行動計画(シュミレーション)をしておく。
・家の中の家具などは、出来る限りの倒壊対策を取り、ケガを防ぐ。
・避難する時は、電気のブレーカーを落とす、ガスの元栓をしめる。(火災予防)
・PTSDについて知っておく。


 生き方とストレス

私たちは”なんだか生き急いでいるなあ”と思います。一週間のスケジュールは予定で一杯です。

子供の頃から「休みの日くらい勉強しなさい」「運動しなさい」。そんな事を言われ続けてきた人は多いのではないかと思います。私たちは休みの日であっても、「何かしなくてはいけない」「ダラダラしてはいけない」そんな観念を自然に植え付けられてしまっている人が多いように思います。

けれど、何もせずにゴロゴロする日が、たまにはあってもいいのではないでしょうか?そうしたゆっくりとした時間の中で「今の自分を振り返ってみる」、「これからの自分について考えてみる」。

こんなシンプルな事が、現代人のストレス耐性を強くする課題なのかもしれません。

ただでさえストレスや悩みでいっぱいの世の中に甚大な災害・事故などが再び振りかかってきた時、真の意味で生き残るという事は心を休め、ストレスに強くなる!ことなのではないでしょうか?

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性格傾向チェックテスト 

 
  

PTSDを考えるにあたって、あなたの性格傾向を知ることは重要です。ひとつの目安・参考材料としてご活用下さい。このテストは、性格の優劣、PTSDとの因果関係をはかるものではありません。

   


<参考文献>
・心の傷を癒すということ  安克昌著     (株)作品者

 
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